いざ草刈りを始めようとしたら、草刈機(刈払機)のエンジンがかからない/かかっても止まる――
そんな現象にお困りではありませんか?
「動かない原因がわからない」
「原因はわかったけれど対処法がわからない」
このような経験をされた方も、少なくないはずです。
本記事では、草刈機のエンジンがかからない・すぐ止まるといったトラブルに対して、考えられる8つの原因とそれぞれの対処法をわかりやすく解説しています。
エンジンがかからなくなった草刈機をお持ちの方へ、賢い処分方法についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
草刈機のエンジンがかからない!まずは始動手順の確認を

草刈機のエンジンがかからない場合、まずは、以下の基本的な始動手順をチェックしてみましょう。
以下は典型的な2サイクル式草刈機を想定した始動手順です(機種によって異なる場合があります)。必ず取扱説明書に従ってください。
【草刈機の正しい始動手順】
① スイッチを「ON」にする
エンジン停止スイッチが「OFF」になっていないか確認します。
② 燃料ポンプ(プライマリーポンプ)を押す
燃料ポンプを5〜6回ほど押して、キャブレターに燃料を送ります。
③ チョークレバーを閉じる
チョークレバーが「閉」になっているか確認します。
④ リコイルスターターを引く
リコイルスターターのひもを勢いよく一気に引きます。
⑤ チョークを少し戻して調整する
エンジンがかかったら、少しずつチョークを開いていきます。
⑥ 暖機運転でアイドリングを安定させる
この順序で始動しない場合、次の章で挙げる原因を順番に疑って点検していきます。
草刈機のエンジンがかからない!よくある原因と対処法

始動手順を確認してもなお草刈機のエンジンがかからない場合、よくある原因は以下になります。
原因に応じた対処を行うことで、エンジンがかかるようになる場合が多いです。
ガソリンが古い・種類を間違えたとき
草刈機がかからない原因のひとつに「燃料トラブル」があります。
ガソリンは保存期間が短く、1~3か月で劣化して着火性が低下します。色やニオイに異常があれば使用せずに、新しい燃料に交換しましょう。
また、タンクに残したまま放置すると故障の原因になります。2~3日使用する予定がない場合は、残ったガソリンを抜いておくと安心です。
エンジンの種類によっても、使用するガソリンの種類が異なります。さらに、2サイクル式の草刈機は、ガソリンとオイルの混合比が合っていないと始動不良を起こします。必ず取扱説明書の比率を守って、正しい燃料管理を心がけましょう。
オイルやキャブレターの不具合
オイルやキャブレターの不具合も、草刈機のエンジンがかからない原因になります。
エンジンオイルは劣化すると粘り気が増し、詰まりの原因になります。年1回は交換するようにしましょう。
また、キャブレターは燃料と空気を混ぜる重要な装置です。ここに汚れやオイルの沈殿物が溜まると、エンジンが始動しなくなります。
キャブレターの清掃や分解整備をすることで、オイルの沈殿物が溜まることを防げ、エンジンがかかりやすくなります。
スパークプラグに燃料がかぶった場合
草刈機についている点火用のスパークプラグに「燃料かぶり」が起こると、エンジンが始動しにくくなります。
スパークプラグは、燃料に着火するための火花を発生させる重要な部品ですが、濡れていると火花が飛ばず、正常に点火できません。
この「燃料かぶり」は、チョークレバーを閉じたままスターターを何度も引いてしまうことで、燃料が過剰に供給されることが原因です。
対処法としては、スパークプラグを取り外し、付着した燃料をしっかり拭き取り、十分に乾燥させてから再度装着します。拭き取る際にはスパークプラグに繊維が付かないよう、ティッシュなどの使用は控え、乾いた布やブラシを使いましょう。
汚れやカーボンの蓄積によるトラブル
草刈機の内部に汚れやカーボンが蓄積すると、エンジンがかからなくなってしまいます。
キャブレターやエアフィルターにゴミや油分が溜まると、燃料や空気の流れが悪くなるからです。
キャブレターは、燃料を気化してエンジンに送る重要な部品であり、定期的な清掃が必要です。使用25時間を目安に、市販のキャブクリーナーを吹きかけて内部を洗浄します。
また、土ぼこりで汚れてしまったエアフィルターは定期的な清掃を行います。さらに、5~8年に1度はエアフィルター自体を交換するようにしましょう。
マフラーや排気系の詰まり
草刈機のマフラーや排気系も汚れがたまりやすく、詰まってしまうとエンジンがかかりません。
マフラーや排気系にカーボンや“すす”が蓄積して詰まってしまうと排気が妨げられ、圧力が抜けません。したがって、始動不良やパワーダウンの原因にもなります。
マフラーや排気系が詰まった場合は、マフラーを取り外して内部に詰まったカーボンをブラシや専用クリーナーで除去します。排気口周辺のすすも丁寧に取り除くようにしましょう。
また、質の高い燃料を使用するとカーボンやすすが溜まりにくくなります。マフラーや排気系を詰まらせないようにするためには、燃料を変更してみることもひとつの方法です。
タンクキャップや通気口の不良
エンジンがかかってもすぐに止まってしまう場合は、タンクキャップに原因があるかもしれません。
タンクキャップの内側には、内圧を調整する空気穴である「ブリーザー」という部品がついています。このブリーザーが詰まると燃料が流れず、エンジンが止まってしまうのです。
ブリーザーの小さな空気孔を細い針で清掃して通気を確保し、空気が正常に通れるようにしてあげましょう。
修理が必要?自分でできる応急処置と判断基準

草刈機のエンジンがかからない場合には、自分でできる応急処置をすることが先決です。しかし、自分で誤った対応をしてしまうと草刈機の状況をさらに悪化させるため、注意して行いましょう。
自分で直せる場合
壊れた草刈機を自分で直す場合には、電源を切って、安全を確認してから作業を開始します。さらに、必ず取扱説明書に従って、基本的な操作のみを行います。分解や高度な調整は避けるようにしましょう。
エンジンのかからない草刈機を自分で直せる可能性が高いのは、以下のような場合です。
見た目に破損がない
見た目に破損がない場合は、内部清掃で復活するケースもあります。ただし、燃料系統などの分解に不安がある場合は、無理をしないで専門店に修理を依頼しましょう。
燃料の問題
燃料が劣化していたり、使用する燃料の種類や混合比を誤っている場合、エンジンがかからなくなることがあります。
特に混合ガソリンは劣化が早く、1~3か月で着火性が低下します。新しい燃料に交換し、取扱説明書に従って正しい燃料・混合比で管理することで、エンジンが始動する可能性が高まります。
消耗品が劣化している
スパークプラグや燃料フィルター、スターター紐などの消耗品が劣化している場合は、パーツを新しいものに交換することで直せる場合があります。
修理が必要な場合
エンジンのかからない草刈機の修理を依頼しなければならないのは、以下のような場合です。
故障の原因が不明
エンジンがかからない理由自体がわからない場合は、草刈機を修理に出す必要があります。
自力での原因特定が困難でも、プロならば短時間で原因を特定し、適切な対処が可能です。
高度な技術が必要
モーターや電気回路の故障が原因の場合、修理するには専門知識や特別な工具が必要です。
無理に自分で直そうとすると、かえって故障が悪化することもあります。無理に触らず早めにプロへ任せましょう。
部品が手に入りにくい
草刈機で交換したい部品が、近所のホームセンターなどで手に入れにくい場合があります。
部品を販売している店を探す手間や取り寄せの時間を考慮すると、修理に出したほうが効率よい場合があります。
短時間で完璧に直したい
自分で直す場合には修理が終了するまでの時間がかかり、修理が長引くと草刈りの業務全体に影響を与えます。
草刈機を修理に出すことで迅速な原因究明と草刈りの修理が可能となり、タイムロスを防げます。
草刈機は「使わない期間」が故障の原因に|メンテナンスのコツ

草刈機は、春~夏の草刈りシーズン以外は使用頻度が低く、長期間保管されることが多い機械です。
そのため、
「久しぶりに使おうとしたらエンジンがかからない」
「しばらく使っていなかったら動かない」
というトラブルが起こりやすいのです。
草刈機を長く快適に使い続けるためには、こまめなメンテナンスが欠かせません。特に使用頻度が少ない方ほど、定期点検を習慣化しておくことが重要です。
【草刈機を長持ちさせるためのメンテナンスポイント】
- 使用前後の清掃・点検
燃料タンク・フィルター・スパークプラグなど、使用前後に軽くチェックしておくことで不調を早期に発見できます。 - 季節の変わり目の動作確認
シーズンオフでも、月に1回程度エンジンを始動して動作確認をしておくと、次の使用時のトラブル防止になります。 - 保管前の燃料抜き・キャブ内燃料除去
古い燃料は劣化の原因に。長期保管する場合はタンク・キャブから燃料を抜いておくと安心です。 - 消耗品の定期交換
スパークプラグ、エアフィルター、リコイルロープなどの部品は、状態に応じて早めに交換しましょう。
また、日頃から修理・整備・相談ができる農機具専門の修理店・取扱店を見つけておくことで、急な故障にも対応でき、安心して草刈り作業が続けられます。
信頼できる農機具専門業者とのつながりは、草刈機の寿命を延ばすだけでなく、コスト削減にもつながる大きなメリットになるためおすすめです。
どうしてもエンジンがかからない!壊れた草刈機を高く売る方法

どうしてもエンジンがかからなくなった草刈機でも、修理ができる農機具買取業者なら、高く買取できる場合があります。
なぜなら、修理・メンテナンスを行うことで、壊れた草刈機の価値を再び高めることができるからです。
したがって、壊れた草刈機の処分に困ったら、単なる転売業者ではなく、修理対応も可能な農機具専門の買取業者に相談するのが賢明です。
たとえば、本吉クボタでは、故障機でもしっかり査定し、状態に応じて高額買取を行っています。
「動かないから…」とあきらめる前に、一度無料査定を依頼してみましょう。
草刈機のエンジントラブルに関するよくある質問
草刈機のエンジントラブルに関する「よくある質問」をご紹介します。
草刈機の修理費用と修理期間の目安はどのくらい?
草刈機の修理は、購入した農機具店やホームセンターなどに依頼することができます。その際の修理費用は、故障の程度や依頼先によって異なります。
内容 | 料金(税込み) |
キャブレター分解・オーバーホール | 3,850円〜 |
キャブレター調整 | 770円〜 |
マフラー清掃 | 3,850円〜 |
リコイルロープ交換 | 2,310円〜 |
プラグ交換 | 770円〜 |
ストレーナ交換・エレメント交換 | 770円〜 |
修理内容によっては、別途部品代金が請求となる場合があります。
消耗品の交換などは、当日に対応してもらえる場合もあります。しかし、部品の取り寄せやメーカーへの修理依頼が発生する場合は、1ケ月程度の期間が必要になる場合もあります。
草刈機の寿命は?
草刈機の寿命は、一般的に5〜10年程度とされています。
ただし、単純に「購入から何年経ったか」ではなく、実際の寿命を左右するのは以下の要素です。
- 稼働時間(使用頻度)
- メンテナンスの頻度や質
- 使用環境(湿気・砂埃など)
- 保管方法(屋内保管・燃料管理など)
これらの条件によって、同じモデルでも寿命には大きな差が出ることがあります。
また、以下のような症状が見られた場合は、草刈機の買い替えや修理を検討するタイミングといえるでしょう。
- エンジンがかかりにくくなった
- 回転数が不安定になった
- 刃の切れ味が明らかに落ちた
- 異音や排気の異常がある
寿命を伸ばすためには、定期的なメンテナンスと適切な保管が何よりも大切です。
まとめ|草刈機が動かないときは焦らず原因を見極めよう
本記事では、草刈機のエンジンがかからない場合の6つの原因と対処法について解説しました。
草刈機は、1年のうち使用時期が短く、長期間の保管により故障しやすい機械でもあります。どうしても草刈機のエンジンがかからない場合は、古い草刈機は買い取ってもらい、新しい草刈機を購入することも選択肢のひとつです。
エンジンがかからなくなった草刈機を処分するなら、修理のできる農機具専門に買取・販売を依頼するのが賢明です。高い修理技術と専門性で、買い取った農機具により高い価値をつけられるため、転売買取業者よりも高く買い取ってくれ、修理が発生した際にも柔軟に対応してくれます。
宮城県で草刈機のエンジンがかからない場合は「本吉クボタ」にご相談ください!
本吉クボタは、宮城県を拠点に自社整備工場を構える農機具専門店です。
- 草刈機のエンジントラブル修理
- 下取り・買い替えのご相談
- 古い・動かない草刈機の高価買取
- 無料出張買取(宮城県全域+東北・関東対応)
など、販売・修理・買取まで一貫して対応可能です。
本吉クボタなら、自社整備工場で修理・再整備を行えるからこそ、他社よりも高価買取が可能です。
古くなった草刈機や、エンジンが動かなくなってしまった草刈機も、どうぞお気軽にご相談ください。
宮城県をはじめ、福島・青森・秋田・岩手・山形・関東地域まで無料で出張買取いたします。
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